【初めてのメンタルクリニックが怖い人へ】受診の流れと体験談

メンタルヘルス

メンタルクリニックに行ってみたいけど、怖くて行けない…そんな風に悩んだことはありませんか?

結論から言うと、最初はとても緊張しますが、実際に行ってみると“もっと早く行けばよかった”と感じました。

今回は、私が人生で初めてメンタルクリニックに行った時の話を書いていきます。

※本記事では、心がつらかった時期の体験について触れています。読むのがしんどいと感じた場合は、無理のない範囲でご覧ください。

私自身ずっと怖くて行けなくて、初めて近くの病院を調べた時からメンタルクリニックデビューを果たすまで、15年近い年月が経過していた。

メンタルクリニック受診への壁が高いのは、事前予約制がほとんどで初診予約の取りにくさにある。

再診の患者を優先し、初診はほとんど取らないスタイルの病院が多く存在するからだ。

いざ行こうと思い立っても、その時にすぐ行くということができない。

私は今この瞬間が辛いのに、一ヶ月先に行っても意味がない!と思うことがよくあった。

メンタルクリニックについて調べている時というのは、もうすでに限界を迎えていることが多い。

なので数日ならまだしも数週間先まで予約が取れないとなると、行く意味がないと結局行くことを諦めてしまう。

今すぐに話を聞いて欲しいのに。

 

受診することになった経緯

うつを発症するまでのこと

私は前職の激務と酷い人間関係からメンタルがズタボロになり、職場のトイレで隠れて泣いたり、帰り道でもほぼ毎日のように涙が出るようになり、限界を迎えていた時だった。

明らかに辞めるべきなのに、それでも辞めずに毎日仕事に行っていたのは理由があった。

それなりに重要な立場で仕事を任されていたのもあり、今辞めるわけにはいかないという責任感もあったが、何よりも当時の上司がかなり厳しい人だったことから、何を言っても引き止められて辞めさせてもらえないのが目に見えていたからだった。

「役職者なんだから」

これらは私が当時何度も言われた言葉。

おっしゃる通りではあるのだが、役職者だって1人の人間なのに、役職者には何を言ってもOK、全ての責任は役職者のせい!みたいな風潮があった。

当時はこの「役職者なんだから」の一言を多方面から言われ過ぎて、もう全て自分の責任で、私が無能ゆえにこうなっているとしか思えなくなってしまった。

自分なりに試行錯誤して奔走していたけど、努力ではどうにとならないことばかりだった。上からも下からも板挟みになることばかりで、そんな中で揚げ足取りのようなことや平然と意地の悪いことをしてくる人たちもいて、もう限界だった。

残業時間がとんでもない時間(ここには書けないレベル)まで到達していても、人手不足を解消できない役職者のお前が悪いと言われるような会社だった。(私は給料が安いから応募がこないし、意地の悪い人が多くて定着しないのが原因だと思っていた)

もはや何を言っても辞めることは出来ないと諦めかけていた。全て自分の能力不足と言われて終わりなのだから。

こんなに人手不足で残業が月◯◯時間を超えている状況で辞めるなんて言ったら上司に殺される‥絶対に辞めさせてもらえないと思っていた。

どれだけ辞める理由を考えても、全て上司に言い負かされる。

そう思った私は、もうこの頃には頭の中がおかしくなってきていて、

「辞められないからもう死ぬしかない」

「死んだらもう会社に行かなくて良い」

と思うようになっていた。

休職という選択肢

そんな限界の日々が続く中で、部下が1人適応障害で休職することになった。

当時の私は適応障害というものを知らず、この時初めて適応障害について知った。

医師の診断書を持参してきた彼女は、一ヶ月間の休職が医師より命じられていた。会社はその診断書に基づいて休ませなければならなかった。彼女はそこから強制的に休職期間に突入した。

なんということか、羨ましい。と真っ先に思ってしまった。私も休職したい。医師の診断書があれば、もう会社に行かなくて良いのか‥と思ってしまった。

適応障害について調べた私は、症状がかなり当てはまることから私もきっと適応障害だ!病院に行ったら診断書を貰える。そしたら私も会社を休めるかもしれないと思うようになっていた。

初めてのメンタルクリニック受診の流れ

事前予約まで

こうして私が仕事を続けるか死ぬかの2択まで迫られていた中で、突如3個目の選択肢として現れたのが、メンタルクリニックの受診だった。

とはいえ、前述した通りメンタルクリニックはとにかく予約が取れない。

私が当時調べていた時は、ほとんどがやはり再診のみの受付だった。

そんな中、私は近所にとある病院を見つけた。

その病院もまた基本は再診で埋まっているが、どうやら当日空いた時間があると、突発的にXで空きのお知らせをしているようだった。「本日◯時から新患予約可能」などとXに投稿され、ホームページから新規でも予約が可能になるシステムだ。

その病院の口コミの評価が高過ぎて、どうしてもそこに行きたかった私は病院のXのアカウントをフォローし、その病院のアカウントが何かポストすると通知が来るようにアラーム設定をした。

それから私の元に度々通知が来るようにはなったものの、ピンポイントで当日の時間しか予約出来ないため、なかなか予定が合わず行けなかった。

しかし、チャンスは突然やってくる。

その日は偶然休みで、いつものように布団にくるまって死んだようにスマホ片手にSNSを流し見していた時に、不意に通知がやってくる。

その日の夕方に空きがあるという知らせだった。この病院は新規予約の通知が来ると同じように待っている人がたくさんいるので、すぐに新患予約枠は埋まってしまう。正直かなり悩んだ。

あんなに行きたかったのに、いざ行けるとなると行くのが怖い。

行って病気だとハッキリ言われるのも怖い。そのあとどうなるのかもわからない。でも病院に行かないとこのまま何も変わらない。もし薬を飲んで少しでも楽になるならという気持ちもあった。

枠が埋まる前にとりあえず予約をした。そこからはもうずっと緊張していた。初めてのメンタルクリニック。

怖い先生だったらどうしよう。怒られたらどうしよう。

話を聞いてくれなかったらどうしよう。そもそもなんて説明したら良いのかわからない。

あれこれ悩んでいる間にあっという間に予約の時間が近づいてきてしまった。

来院〜受付・問診票の記入まで

休日は疲れて動けず引きこもっていることがほとんどだったので、休日に外に出るのは久しぶりだった。

本当に緊張した。

行きたくない、怖い、行きたくない、怖い、でも行かなきゃ、怖い。

病院の前まで着いても、すぐに中には入れなかった。それでも遅刻して怒られる方が怖いと思い勇気を出して、深呼吸してからドアを開けた。

こんにちは〜と声をかけられる。受付のお姉さんは思ったよりカジュアルで普通の人だった。

いくら私が死ぬほど緊張していようとも、受付のお姉さんは慣れたもので淡々と病院の説明をする。まずは問診票と診断テストのようなものを記入するように言われた。性格診断のようなものだった。

まずは言われた通りに記入していく。希死念慮についての項目もあった。今どのくらいの気持ちか5段階評価だったような気がする。当時の私は4だったか、3にしたかよく覚えていない。

書き終えて受付に渡してからは、院内をぼーっと観察していた。待合室で待つ患者さん達は一見普通の人達ばかりで、こんな人達もメンタルクリニックに通っているのか‥と少し驚き、自分だけじゃないということにまた少し安心した。

ところどころに可愛らしいぬいぐるみが飾ってあり、ちょっと嬉しくなった。

私は新規のため再診の方が優先的に呼ばれているようだった。恐らく初診はたくさん話を聞くため時間がかかるからだろう。

その後分かったことだが、2回目以降は前回と同じ薬を貰いたいだけか、先生とゆっくり話したいかどちらかを事前に受付に伝えて選べるシステムになっていた。それを元に順番を調整しているのだろう。

なんだか待っている間はずっとソワソワしていて、気が気じゃなかった。

初めての診察

そしていよいよ、私は名前を呼ばれて診察室へ入った。

先生は思ったより派手でなんだか奇抜なファッションだった。なぜかキーボードもカラフルに光っていて、私は先生の目を見る事ができなくて、カラフルな光をただ眺めていた。先生は静かに淡々と話すので少し怖そう、というのが最初の第一印象だった。

ここから先のことは、正直あまり詳しくは覚えていないのだけど、先生は私が書いた問診票を見ながらいくつか質問をしてきた。さっき解いた性格診断の結果についても説明された。

そして私は質問に答える形で少しずつ、何故こうなったのかを小さな声でポツポツと話し始めたのだが、話している途中から涙が止まらなくなって、気がついたら先生の目の前で号泣していた。

先生は大泣きする私の前に箱ティッシュをスッと差し出し、使って良いですよ。ゴミも、そこに捨てて良いですよとゴミ箱を指差していた。

私が一通り話し終えて泣き止むまで、先生はとても静かに話を聞いてくれていた。

そして先生は、

「もう明日から会社に行かなくて良いです」

とハッキリとした口調で私に言った。この言葉だけは確かに覚えてる。

とても働ける状態じゃないこと、会社にはもう行くべきじゃないこと、すぐにでも職場に連絡して明日から休んでというようなことを言われたと思う。そしてこのことを話せる上司はいるかどうかまで確認された。

そして先生は診断書を出しているのに仕事に来いという会社はまずないということ、もしあるならそれは相当なブラックで滅多にないから安心してと言っていた。

私は突然のことに信じられなくて、「本当に明日から行かなくていいんですか?」と確認すると、「はい、もう行かなくて大丈夫です。」とまた先生はキッパリと言い切った。

この時の私の診断は「うつ病」だった。

適応障害だと思い込んでいた私は驚きとショックを隠しきれず、鬱?あのうつ病??わたしが??と少しフリーズした。

先生に適応障害ではないのかと聞いたところ、それも近いけど、希死念慮や診察の結果で鬱と診断されたようだった。初診で大泣きするほど追い込まれていたのだから、それはそうなると今なら思う。

診断を終えて

その後も私はうつ病と言われたショックと、明日から仕事に行かなくて良いと言われた衝撃でしばらくパニック状態だった。

病院の帰り道でも色々と受け止める事ができなくて、歩きながらもまた涙が止まらなくなり、その勢いのままに外で泣きながら上司へ電話した。

そこからは先生の言う通りに翌日から仕事は休職することになり、本当に仕事に行かなくて良くなったのだった。

たった1時間ちょっとの受診で世界が180度変わってしまったような感覚だった。それでも、

「もう明日から会社に行かなくていいんだ」

と思うと少しだけ気持ちが楽になった。

先生があそこまでハッキリと行かなくて良いと言い切ってくれたおかげで、休む事、会社に行かない事が悪い事だと思ってしまうような罪悪感が少し軽減されたような気がした。

先生は笑わないし、淡々と説明する人だったけど、ハッキリとものを言う人で、でも確かに寄り添ってくれていた。

処方する薬についても私の希望を聞いてくれて、負担のないようにその都度変えてくれたりもした。

受診して良かったこと

この日から私は定期的にこの病院に通うことになるのだけど、初めてのメンタルクリニックに、1番辛い時に、この病院を選んで本当に良かったと今でも思っている。

先生のことをとても信頼していたし、今でもあの時救ってくれたことに心から感謝している。あの時もう会社に行かなくて良いと言ってくれたことは、恐らくずっと忘れないと思う。

もう寛解して通うことはなくなったけど、先生に会えなくなったことに少し寂しさすら感じている。

もしあの時あの先生に出会えていなければ、メンタルクリニックに行くという選択肢を取っていなければ、その後自分がどうなっていたのかは恐ろしくて考えたくもない。

メンタルクリニックにはもう2度とお世話になりたくはないけれど、万が一何かあればまた先生のところでお願いしたいと思っている。

病院も人と人なので、先生と合う合わないの相性があると思う。

私はたまたま運よく一軒目の初めてのメンタルクリニックで良い先生に出会えたけれど、なかなか合う先生に巡り会えず転々とする方がいるのも確か。

それでも、もし今とても辛い状況にいて、当時の私のように悩み苦しんでいる人がいたら、勇気を出して行ってみてほしい。

どうか少しでもあなたの心が軽くなりますように。

 

※本記事は筆者の体験をもとに書いています。すべての方に当てはまるものではありません。体調に不安がある場合は、無理をせず医療機関などにご相談ください。

 

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